ニューヨークの地下鉄は、時刻表がない。日本みたいに、分刻みで生きているのなら、必要だけど、ニューヨークはそうでない。

確かに時の流れが速いけど、日本ほど、しっかりしていない社会なのである。

くるときには、5分から10分でくるし、待つときには、20分待つこともある。

わるいことに、20分待った場合、多くの場合が20分後に来た電車は、自分の駅を通過していく。

急行でもないのにだ。これは、遅れているので、遅れを取り戻すためである。

そんな電車に通過された日には、地下鉄の駅を破壊したくなるものである。

また、駅のホームや、線路には、必ずといっていいほど、ねずみが走っている。

一日に、最低一匹は見ることになる。

汚いけど、これが現実だ。

でも、そんなねずみでも、ひとついいことがある。

じっと、観察していると、急に、逃げ出すことがある。それは、地下鉄があと1分後に来ることを察知しているのである。おそらく、線路の振動なのであろう。

これを見て、ああ、やっと電車が来るのか・・・とニューヨーカーは気付くわけだ。これは、誰も知らない、地元ニューヨーカーだけの秘密です。

TM